更新日2018/12/8

滝ケ原の石文化
苔の里
石川県小松市

2018/5/20

滝ケ原町と苔の里の地図g

滝ケ原の石文化

小松市滝ケ原
撮影日2018/5/20

2016年4月、
 文化庁が日本の魅力を国内外に発信するために認定する「日本遺産」に
   石川県小松市の石文化が選ばれた。

小松市内の遺跡など計31カ所と地域との関わりを
 「
『珠玉と歩む物語』小松〜時の流れの中で磨き上げた石の文化〜
   の題名でまとめ、申請したところ、北陸3県で唯一選ばれたのだ。

その小松市の石の産地である滝ケ原のアーチ型石橋群の見学に行く。

滝ケ原の入口には、
案内図と
アーチ型石橋由来碑(平成24年建立)
が立てられている。


由来碑の内容
「鞍掛山三童子山から注ぐ水は、アーチ型石橋に流れ、そして日本海を経て地球全体へつながっています。
滝ケ原町では、環境、景観を大切に自然と共存、共生を全世界へ発信するため、この碑を設置します。」

「環境・歴史・文化の町 滝ケ原へようこそ」

滝ケ原地区の地図


 滝ケ原八幡神社
 祭神は応神天皇
 神社勧請の年月は詳らかでないが、
  境内にある五重の石塔や岩窟内の五輪塔、宝篋印塔は、
  鎌倉末か室町初期の様式のもので、
  それ以前に創祀されたものと考えられている。
 神社隣地には寿山廃寺址があり、
  合わせ考えると、神仏習合のすがたであったと考えられている。
 小松市指定文化財の石造多層塔・五輪の塔がある。
 ほかに八幡神社遺跡がある。 (説明板から)

八幡神社の鳥居

石造の立派な鳥居がいくつもある。
裏参道側にも、石造の鳥居がある。
 八幡神社遺跡
 2基の石窟(ヤグラ)のうち1基の壁面には梵字が刻まれている
 内部の石塔の石材は滝ケ原産と言われ、13世紀から14世紀のものと推察されている

2基の石窟
   

左側の石窟

右側の石窟
 石造り多層塔   小松市指定文化財
 滝ケ原産の良質の凝灰岩で造られた総高285cmの多層塔
 いろいろな特徴を持つが、
  特に初層軸部の4面には、円相内に金剛界四方仏の種子が印刻されている。
 この様式は「越前式装飾」といわれるものである。
 諸特徴から14世紀末から15世紀初めの造営と推定され、
  加賀地方における最古級の石塔層で貴重。   (説明板から)

  

  
印刻されているものは見えないな・・・?
 ほかにも、寄進された石造物が置かれている。

さて、アーチ型石橋群の見学だが、5月の下旬、雑草が賑やかで、橋がよく見えない・・・。
丸竹橋のそばに、石橋群の説明板があるので、まず紹介する。

 滝ケ原アーチ石橋群  小松市指定文化財
 滝ケ原アーチ石橋群は、
  滝ケ原地内を流れる宇谷川をとその支流である西口川に架かる石橋群。
 堅牢・良質な滝ケ原石を用いて、地元石工たちにより建設されたもので、
  架橋年代は明治後期から昭和初期とされている
 滝ケ原七か村と呼ばれていた頃から農林業や各村間の行き来など、
  地元住民の生業や生活に密着するかたちで利用されてきた。
 石橋の形態は、全て「単アーチ橋」に分類される
 輪石は精美な切石を使用しているが、
  壁石は加工の少ない割石を乱積あるいは谷積としているものが多い。
 壁石上部に、方柱状の石を等間隔に突出させて地覆石を支える「貫石構造」を持つものがみられ、
  滝ケ原アーチ石橋の特色をなしている。
 滝ケ原地内にかつて11橋あったといわれる石橋も、現在では5橋を残すのみとなったが、
  石橋の現存が乏しい本州において、一地区に5橋が集中して残されていることは極めて貴重である。
 また、周辺の石切り場跡や自然環境と一体を成す優れた文化的景観を形成している。

石橋群 配置図

 西山橋  (アーチ型石橋)  小松市指定文化財
 切石の運搬のため、1900年代初頭に構築されたとされる。
 自動車の普及と共に1950年に拡幅された。
 上流側には、滝ケ原アーチ型の特徴である貫石が残っている。

西山橋のアーチを川側から見る

橋のたもとに、「善導寺灯籠」が寄進されている。
滝ケ原石が使われている。


 西山 石切り場跡
 1814年ごろから採掘が開始されたといわれる滝ケ原で、3番目に始まったとされる。
 周囲に3つの丁場があった。
 最盛期を支えた石切り場の一つ。

山腹に四角く穴があけられている。

穴の拡大


 我山(ガヤマ)橋  (アーチ型石橋)  小松市指定文化財
 現存する5つの石橋のうち、
  唯一コンクリート床版が施工されておらず、架設当時の姿を残す。
 生活道路として1900年代初頭に架設されたとされている。

自動車は通行禁止だろうな・・・。

薄っぺらく見えてちょっと怖い

「寄せ灯籠」が寄進されている。戸室石製


 大門橋  (アーチ型石橋)  小松市指定文化財
 生活道路として1900年代初頭に架設されたとされている。
 滝ケ原アーチ型石橋群の特徴である貫石は、欄干が整備された際に取り外されたと考えられている。

「蘭渓灯籠」が寄進されている。

自動車通行OKです。


 丸竹橋  (アーチ型石橋)  小松市指定文化財
 滝ケ原町出身の坂本竹次郎氏の出資により1935年に架設された。
 現存する石橋のなかで一番新しい橋。
 阪本氏の屋号「丸竹組」から名付けられた。


石の里水と緑のふれあい公園にも
 
『珠玉と歩む物語』の説明板がある。


 東口橋  (アーチ型石橋)  小松市指定文化財
 現存するほかの橋と同じく1900年代初頭に架設されたとされながらも、
  最も古いと伝えられている。
 かつては、周辺に集落があり、生活道路として使われていた。

自動車は通行できません。狭い。

「寄せ灯籠」が寄進されている。戸室石製

橋のたもとまで下りることができる。
ほかに男性2名も見学中

かつては生活道路として使われていたらしいが、現在家は一軒もない・・・。

丸竹橋の南方にある鞍掛山(標高477.7m)登山口のそばに、甌穴があるというので見に行く。

 甌穴

案内板のところを下りてみる

甌穴

そばには「トンボの楽園」もある。

苔の里

小松市日用町
撮影日2018/5/20

2015年11月、秋篠宮家の長女眞子さまが、国内有数のコケ群生地である小松市の日用苔(ひようこけ)の里を訪れたというニュースを聞いてから、気になっていた場所。

粟津温泉から、車で3分というが、山あいの里だ。
杉の美林に囲まれた苔むす庭園や神社、古民家など全国農村景観百選に選ばれた美しい里山。
48種類の蘚苔類が確認されており、当地で日本蘚苔類学会も開催されている。

苔の里は、住民組織である日用苔の里整備推進協議会が維持管理、一般社団法人叡智の杜が運営を担っている。


日用神社境内1

日用神社境内2

静かな里に、観光客が訪れている。
日用町には、数世帯しか定住していないようだが、活性化につながるといいなと切に思う。

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